SM2CO17磁石

希土類磁石の一種であるサマリウムコバルト（SmCo）磁石は、金属粉末を精密金属部品に加工することで製造されます。この加工には、厳格な管理と複雑な熱処理サイクルが伴います。この合金は、サマリウムが約35%、コバルトが約60%で、残りの5%は鉄と銅で構成されており、長寿命と高性能を実現します。

サマリウムコバルト磁石には、そのエネルギー積の範囲に基づいて2つの異なるグループがあります。最初のシリーズであるSm1Co5は、エネルギー積が15～22MGOeの範囲です。2番目のシリーズであるSm2Co17は、エネルギー積が22～30MGOeの範囲です。

サマリウムコバルト磁石は、ネオジムなどの他の希土類磁石よりもわずかに弱いものの、用途やグレードに応じて通常 350°C までの高温で動作できるのが最大の特徴です。

このため、自動車、航空宇宙、モーター業界にとって理想的な選択肢となります。

Sm2Co17は、サマリウムとコバルトを基本元素として含有していますが、銅、ハフニウム、鉄、そして場合によってはジルコニウムとプラセオジムも添加されています。Sm2Co17磁石には鉄が添加されているため、水中でわずかに表面腐食が発生する場合があります。ニッケル、銅、そして再びニッケルのコーティングを施すことで、腐食のリスクを排除できます。